日の出20分前 #2 tissue

日の出20分前、僕らを包み込む都市の空気は、不安定で過渡的な状況を迎える。その時間帯には、都市は、かすかに、しかしはっきりと一つの有機体のような様相を呈する。都市を構成するあらゆるモノ達があたかも有機体の細胞組織(=tissue)のように感じられるのだ。

 

それぞれの都市には起源があり、そして長い時を経ていく中で大きな変貌をとげ、僕の知らない未来には廃墟となり朽ち果てる。都市は確実に、一つの大きな生命のサイクルをたどっていると言えるだろう。

 

闇に紛れてカメラをセットし、闇の濃度が低くなりつつある状況に立ち会う体験は、僕自身もその時間帯に新しい生命力を帯びていく体験でもある。そうした感覚が僕の身体を通り過ぎる時、はっきりと感じる。僕もこの有機体(=都市)の一部(=tissue)なのだと。

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