日の出20分前 #1 void
日の出20分前、僕らを包み込む都市の空気は、不安定で過渡的な状況を迎える。
新しい何かがはじまりそうで、しかし何もはじまっていない。そのような状況である。
その不安定な時間帯、あたりは青の空気で満たされる。
世界自体が青みを帯びるのではなく、世界が青の空気で満たされるのだ。
こうした空気が写り込むことを願う僕は、都市の中でも、何もない場所=空白、void へカメラを向けることが多くなった。
そうした場所は、都市がはじまる前の大事な何かと僕たちを結びつけてくれるのだ。そして何もないだけその分、これからはじまる新しい何かと僕たちを結びつけてくれるのだ。

