過去の写真展:「日の出20分前 twenty minutes before sunrise」

   日の出20分前 夜が明けきってしまうその少し前

   都市の空気は 明らかに特別な何かをはらんでいる

 

   それはこれから新しい何かが確実にはじまることを僕に予感させながらも

   まだ何もはじまっていない空白の時間だ

 

   その豊饒な時間がフィルムに移り込むことを願って

   僕は 少しの間シャッターを開け そして閉じる

 

 

ちょうど1年前 写真展『光景 osaka』を開催しました。昼夜を問わず都市を徘徊する中で撮影を行い、大阪という都市の中に潜む空白をモノクロームプリントで展示しました。

 

その制作段階では明け方に撮影することが何度かあったのですが、その頃から日の出前という時間帯の空気を作品にすることはできないだろうかと考えていました。その場合モノクロームではなくカラーで制作する必要も同時に感じていました。なぜなら日の出前、その過渡的な時間帯に世界は青の世界になるからです。空が青みを帯びてくるだけでなくその青が確実に世界全体に浸透し、さらにその青は僕自身の皮膚にさえ浸透していくように感じられるからです。

 

このようにして日の出前のカラーフィルムによる撮影がはじまりました。そうした中で毎日少しずつ変化する日の出時刻の約20分前に、(勿論天候によって若干の誤差がでてくるのですが)世界は夜から朝への過渡的な時間帯を迎えるということに気付きました。

 

写真展『日の出20分前 twenty minutes before sunrise』は、すべて日の出20分前に撮影されたプリントにより構成されます。不安定でしかし新しい予感に満ちている時間、そしてその時間に都市を包み込む空気。そうしたものをこの写真展に足を運んでいただいた皆さんに感じとっていただければ幸いだと思っております。

 

(2004年9月、於NADAR/OSAKA)

 

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